根管治療の流れ
- 2023年5月16日
- 根管治療(歯内療法)
根管治療の流れ
こんにちは。豊中市の歯科医院(歯医者)髙井歯科クリニック院長の髙井駿佑です。
今回は、根管治療の流れについてお話いたします。
基本的には以下の8ステップ
根管治療の流れは、状況により多少異なりますが、おおむね以下のようになります。
①診査・診断(レントゲン撮影・歯髄検査)
②痛みを取り除く処置(応急対応)
③むし歯の除去
④隔壁の作製(レジンを歯に盛り足す治療)
➄根管拡大・洗浄・貼薬(細菌を減らす治療)
⑥根管充塡(根の中に詰め物をする治療)
➆支台築造(治療した歯に土台を立てる治療)
⑧補綴治療(かぶせものを入れる治療)
①診査・診断
まずは患者様のお話を伺い、お口の中の状況の確認します。
レントゲン写真を撮影し、歯の内部の状態や骨の状態も確認します。
また、過去に治療を受けていない歯の場合、神経の状態もチェックします。
②応急対応
痛みが強い場合、痛みを取り除くことを最優先に治療を行います。
場合によっては痛み止めをお出しすることもあります。
③むし歯の除去
根管治療は細菌を減らす治療です。
よって、むし歯が残った状態では、いくら根管治療を行っても、むし歯からの感染が続いてしまうため、治療がうまくいきません。
まず初めにむし歯を完全に取り除くことが必要です。
(この時にあまりにもむし歯が深く、歯の保存が困難な場合、治療を続けるか否かのご相談となります。)
④隔壁の作製
根管治療期間中、歯の周囲を取り囲むように、レジンという白い樹脂で歯に壁を作ります。
これは、ラバーダムが装着できるようにする前準備や、仮の封鎖材料を維持する目的で作製します。
➄根管拡大・洗浄・貼薬
細菌が感染している根の中に対して、細い器具(ファイル)や洗浄液、薬(貼薬)によって、細菌を減らす処置を行います。
根管治療で最も重要なステップのひとつです。
ここでいかに細菌を減少させられるかが、治療がうまくいくかどうかを左右します。
⑥根管充塡
根の中を綺麗にした後は、空洞となった根管の道筋に、詰め物を行います。
詰め物を緊密に行うことで、細菌が繁殖するスペースを埋め、新たに細菌が感染する道筋を遮断してくれます。
レントゲン写真で根の中が白く写るのは、根管充塡の材料によるものです。
➆支台築造
根管内の処置を終えた後は、樹脂の材料(当院では行っていませんが、銀合金によるメタルの材料を使う歯科医院もあります)で土台の部分を補強します。
⑧補綴治療
根管治療を行った歯は、将来的に歯が破折(折れてしまうこと)するリスクを軽減するために、クラウン(歯を全周覆う形)によるかぶせものの装着が必要です(ただし、歯質がしっかり残っている前歯は除く)。
歯とかぶせ物の隙間がない精密な治療ができるか否かが、将来的に根管治療の再発する確率にも関わります。
よって、かぶせ物の治療をしっかりと行うこともとても重要です。
〔 根管治療 流れ 豊中 歯内療法学会 専門医 根管治療専門医 大阪 髙井歯科クリニック 〕