根管治療コラム

こんにちは。豊中市の歯科医院(歯医者)髙井歯科クリニック院長の髙井駿佑です。

今回は、根管治療の流れについてお話いたします。

基本的には以下の8ステップ

根管治療の流れは、状況により多少異なりますが、おおむね以下のようになります。

  • ①診査・診断(レントゲン撮影・歯髄検査)
  • ②痛みを取り除く処置(応急対応)
  • ③むし歯の除去
  • ④隔壁の作製(レジンを歯に盛り足す治療)
  • ➄根管拡大・洗浄・貼薬(細菌を減らす治療)
  • ⑥根管充塡(根の中に詰め物をする治療)
  • ➆支台築造(治療した歯に土台を立てる治療)
  • ⑧補綴治療(かぶせものを入れる治療)

①診査・診断

まずは患者様のお話を伺い、お口の中の状況の確認します。

レントゲン写真を撮影し、歯の内部の状態や骨の状態も確認します。

また、過去に治療を受けていない歯の場合、神経の状態もチェックします。

②応急対応

痛みが強い場合、痛みを取り除くことを最優先に治療を行います。

場合によっては痛み止めをお出しすることもあります。

③むし歯の除去

根管治療は細菌を減らす治療です。

よって、むし歯が残った状態では、いくら根管治療を行っても、むし歯からの感染が続いてしまうため、治療がうまくいきません。

まず初めにむし歯を完全に取り除くことが必要です。

(この時にあまりにもむし歯が深く、歯の保存が困難な場合、治療を続けるか否かのご相談となります。)

④隔壁の作製

根管治療期間中、歯の周囲を取り囲むように、レジンという白い樹脂で歯に壁を作ります。

これは、ラバーダムが装着できるようにする前準備や、仮の封鎖材料を維持する目的で作製します。

➄根管拡大・洗浄・貼薬

細菌が感染している根の中に対して、細い器具(ファイル)や洗浄液、薬(貼薬)によって、細菌を減らす処置を行います。

根管治療で最も重要なステップのひとつです。

ここでいかに細菌を減少させられるかが、治療がうまくいくかどうかを左右します。

⑥根管充塡

根の中を綺麗にした後は、空洞となった根管の道筋に、詰め物を行います。

詰め物を緊密に行うことで、細菌が繁殖するスペースを埋め、新たに細菌が感染する道筋を遮断してくれます。

レントゲン写真で根の中が白く写るのは、根管充塡の材料によるものです。

➆支台築造

根管内の処置を終えた後は、樹脂の材料(当院では行っていませんが、銀合金によるメタルの材料を使う歯科医院もあります)で土台の部分を補強します。

⑧補綴治療

根管治療を行った歯は、将来的に歯が破折(折れてしまうこと)するリスクを軽減するために、クラウン(歯を全周覆う形)によるかぶせものの装着が必要です(ただし、歯質がしっかり残っている前歯は除く)。

歯とかぶせ物の隙間がない精密な治療ができるか否かが、将来的に根管治療の再発する確率にも関わります。

よって、かぶせ物の治療をしっかりと行うこともとても重要です。

監修者情報

院長 髙井 駿佑

経歴

  • 2007年 県立宝塚北高等学校 卒業
  • 2013年 国立鹿児島大学歯学部 卒業
  • 2014年 大阪大学歯学部附属病院 総合診療部 研修修了
  • 2016年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 勤務
  • 2019年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 副院長 就任
  • 2023年 髙井歯科クリニック 開院

資格

  • 日本歯内療法学会 専門医
  • 米国歯内療法学会 会員
  • 日本外傷歯学会 認定医
clinic

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