セカンドオピニオン事例

ご来院までの背景

数週間前に、前歯の腫れを主訴にかかりつけ歯科を受診しました。レントゲンを撮影したところ、根の先から薬が漏れ出ているため、治療しても治らない。確実に治すためには口腔外科に紹介し、歯茎を開いて薬をきれいに取り除かないといけないと説明を受けられました。病院口腔外科の担当医からは、外科治療をしなくても通常の根の治療で、治るかもしれないと言われ、当院を紹介され受診しました。

実際のやりとり

はじめまして。髙井です、よろしくお願いいたします。今回、上の前歯について、◯◯市民病院の口腔外科からご紹介いただいております。ありがとうございます。今現在はどういった状況でしょうか?

右上の一番前の歯ですが、数年前に前歯をぶつけて、神経を抜く治療をしました。それからなんともなかったのですが、数週間前に歯茎が腫れてきたため、近くのかかりつけの歯科を受診しました。レントゲンを撮ってもらうと、根の先から薬が漏れ出ているので、根の治療では治らない。手術をして歯茎を開いて悪い部分を取り除かないといけない、と言われ、◯◯市民病院の口腔外科を紹介され、受診しました。口腔外科の担当の先生からは、「ひとまず通常通りの根の治療を上手な先生にやってもらってみてはどうか?」と提案され、ネットで調べて、髙井歯科クリニックを紹介してもらうことにしました。

そうだったのですね。腫れが出てから、痛みはありますか?

前歯で硬いものを噛むと少し鈍い違和感がありますが、強い痛みはありません。

わかりました。それでは一度拝見しますね。

(詳しい歯の検査を実施)

お疲れ様でした。お口の中とレントゲン写真を確認したところ、確かに右上の前歯の根の先に根尖性歯周炎という病変ができている状態です。いわゆる膿がたまっている状態ですね。レントゲン写真の根の先部分に白く丸いものが写っているのがわかるかと思います。これが、おそらく根の治療で使う薬の材料と言われたものだと思います。

これがあると治らないと言われたのですが、なんとかなるのでしょうか。歯茎を縫ったりはできれば避けたいのですが…

根尖性歯周炎の原因は、根の中に最近が入り込んで増えることが原因です。そのため、外科ではなく通常の根の治療で、治る可能性は十分にあります。

ありがとうございます。それを聞いてホッとしました。

ただし、どのような治療にも言えることですが、100%治るということはありません。治療をして半年から1年程度は様子を見ますが、治りきらない場合、やはり外科治療、歯根端切除術という方法が必要になる可能性はあります。

わかりました。ちなみにですが、一度治療をして治っていたのに、どうしてまた悪くなったのでしょうか。

一概には言えませんが、歯の詰め物の隙間から新たな虫歯ができて、そこから細菌が根の中に入り込んだ可能性があります。ただ、それがいつできた虫歯なのか、いつから問題があったかまではわかりません。

そうだったのですね。わかりました。根の先の薬は取れるのでしょうか?

根の中からのアプローチでは、取り除くことは不可能だと思います。ただ、そもそもこれが薬かどうかもわかりませんし、根の中の細菌をしっかり減らしてあげれば、問題なく治ってくれる可能性も十分にあります。「薬が残っている!」とお考えになると不安になるかと思いますが、そこまで心配しなくてもよいかと思います。

ありがとうございます。よくわかりました。こちらで治療をお願いしようと思います。

かしこましました。この歯であれば、一回で治療は完了できると思います。

1回で終われるのですね。ありがとうございます。自宅がかなり遠く、通院も大変なので、大変助かります。よろしくお願いいたします。

監修者情報

院長 髙井 駿佑

経歴

  • 2007年 県立宝塚北高等学校 卒業
  • 2013年 国立鹿児島大学歯学部 卒業
  • 2014年 大阪大学歯学部附属病院 総合診療部 研修修了
  • 2016年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 勤務
  • 2019年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 副院長 就任
  • 2023年 髙井歯科クリニック 開院

資格

  • 日本歯内療法学会 専門医
  • 米国歯内療法学会 会員
  • 日本外傷歯学会 認定医
clinic

〒561-0872
大阪府豊中市寺内2丁目13-1 緑地ステーションビル1F

06-4867-4850 WEB予約