ご来院までの背景
歯ぐきから膿が出ていたため、他院で左下奥歯の再根管治療を開始したものの、治る可能性が低いため抜歯してインプラントを勧められたとのことです。ご自身で根管治療について調べたところ、難易度が高い治療であることを初めて知りました。様々な根管治療のホームページを調べ、当院での受診を希望し、かかりつけの先生に「髙井歯科クリニックに紹介状を書いてほしい」と伝え、ご紹介という形で来院されました。

実際のやりとり
こんにちは。歯科医師の髙井です。どうぞよろしくお願いいたします。今回、⚫️⚫️クリニック様からのご紹介ということで、ありがとうございます。紹介状には「治療のご依頼」とありますが、現在どういう状態かお聞かせいただけますか?
元々この歯は4年前に根の治療を行い、かぶせものをしていました。しかし、3ヶ月前から歯茎に膿ができてしまい、かかりつけの先生には「難しい治療で治らないかもしれない」と言われ、その上で根の治療をスタートしました。数回治療を受けましたが、「やはり抜歯しかない」と説明されましたが、なんとか歯を残したいと思い、髙井歯科クリニックを調べて紹介を希望しました。
そうだったのですね。ありがとうございます。現在痛みなどの症状はありますか?
もともと腫れと膿はありましたが、痛みは全くありません。だからこそ、抜いてしまうのに抵抗があります。
わかりました。それではまず、お口の中の検査とレントゲン写真を撮影し、詳しくみていきますね。
(口腔内の検査とレントゲン検査)
お疲れ様でした。お口の中を拝見したところ、残っている歯がかなり少ない状態です。レントゲンでも根の先が黒くなっている部分は、病変があり、いわゆる膿がたまっているという状態です。
相当状態としては悪いのでしょうか。
現時点でわかる情報では、根の先の病変が治る確率はおおよそ70%程度です。しかし、歯の中でヒビが入っていたり、割れてしまっていたりする場合、歯を残すことが難しい可能性もあります。また、通常の根管治療を行なっても治らない場合は、外科的歯内療法という、通常の根管治療とは異なるアプローチが必要となる可能性もあります。
わかりました。ここでお願いして、それでももしダメならその時は諦めて、抜歯の決心をしようと思います。
まずはご自身の歯を残せるように、こちらも精一杯治療いたします。かぶせものについてはご紹介元の先生にお願いする形となりますので、当院では土台を立てるところまでとなります。回数はおおよそ2回、1回の治療時間は60-90分程度、治療完了後は、最低でも6ヶ月は経過観察が必要です。
ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
執筆・監修者情報 髙井歯科クリニック 院長 髙井 駿佑Shunsuke Takai 根管治療(歯の神経の治療)を専門とし、マイクロスコープとラバーダム防湿を用いた精密根管治療を2,000件以上担当。大阪大学歯学部附属病院での研修後、医療法人晴和会うしくぼ歯科で副院長を務め、2023年に髙井歯科クリニックを開院。日本歯内療法学会専門医として、歯科医師向けセミナーの講師や専門誌・書籍の執筆も行っています。 経歴 資格 本記事は、髙井歯科クリニック 院長・髙井 駿佑(日本歯内療法学会 専門医)が執筆・監修しています。記事の内容は診療ガイドラインや学会発表・論文等をもとに作成していますが、症状や適切な治療方針には個人差があります。気になる症状がある場合は、自己判断せず歯科医院にご相談ください。
