背景と経過
左上奥歯の違和感と咬合痛を主訴に来院されました。
数年前に根管治療を受けているものの、レントゲン的にも根の先で根尖病変(膿の袋)が認められたため、、精密根管治療を行うことになりました。
治療回数は1回で完了し、仮歯を作成後、症状が軽減したことを確認したのちにジルコニアクラウンでかぶせもの治療を行いました。
治療から2年以上が経過していますが、快適に食事ができており、良好な状態を維持できています。
症例紹介


今回の症例は再根管治療でしたが、比較的シンプルな根管形態であり、根の中にトラブルもなかったことから、1回で治療を完了しました。
根管治療の回数は、1回と2回を比較しても成功率に大きな差がないとの報告から、可能であれば1回での治療を推奨しています。
(ただし、複雑な根管形態や痛みが強いようなケースでは、2回にわけて治療を行います)
根管治療後2年が経過していますが、根の先の病変(黒い影)は完全に消失し、良好な経過をたどっています。
治療詳細
| 主訴 | 奥歯にうずくような違和感がある |
| 治療内容 | 左上小臼歯の精密根管治療 |
| 治療期間 | 1回 |
| 費用 | 143,000円(税込) |
| リスク・副作用 | 根管治療後には、痛みや腫れが起こる可能性があります。 症状の軽減には数か月の期間が必要な場合があります。 根管治療を行った歯は、歯の破折(垂直性歯根破折)のリスクが高まります。 |
関連記事
▶️根管治療の回数(1回で終えるか?2回で終えるか?)についてはこちら>>
本症例と同じ「過去の根管治療の再発」事例
▶️膿が大きく口腔外科で手術をするしかないと言われた40代女性患者様【40代女性】_症例35
▶️根管治療が終わったばかりだが、痛みが続いておりもう一度根管治療のやり直し言われた【50代女性】_症例37
監修者情報

院長 髙井 駿佑
経歴
- 2007年 県立宝塚北高等学校 卒業
- 2013年 国立鹿児島大学歯学部 卒業
- 2014年 大阪大学歯学部附属病院 総合診療部 研修修了
- 2016年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 勤務
- 2019年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 副院長 就任
- 2023年 髙井歯科クリニック 開院
資格
- 日本歯内療法学会 専門医
- 米国歯内療法学会 会員
- 日本外傷歯学会 認定医





