背景と経過
左下の奥歯に痛みがあり、自由診療で費用はかかってもしっかりとした治療を受けたいと希望され来院されました。神経はほぼ失活(壊死)しかかっている状態であり、根管治療が必要と診断しました。治療回数は2回、根管治療後6ヶ月の経過観察期間を設け、現在も良好な経過をたどっています。
症例紹介




Drからのコメント
左下6番の歯髄は壊死直前の状態であり、根管治療を開始しました。
歯の根の形態自体はゆるやかにカーブしており、根の長さが長い症例でした。
初回の治療後も痛みはなく、2回の治療回数で根管充填まで行いました。
半年が経過した時点で痛みも全くなく、レントゲン的にも良好なことから、セラミックによる最終補綴治療へ移行していくことになりました。
抜髄(はじめて根の中を触る歯の治療)の成功率はおよそ90%と高いものの、再根管治療(過去の根管治療のやり直し)となると成功率はおよそ70%程度に低下してしまいます。
そのため、スタンダードなケースではありますが、今回の患者様のように、初めから精密な根管治療を受けることは、歯の寿命にとっても非常によい選択であると考えられます。
治療詳細
主訴 | 左下奥歯が痛い |
治療内容 | 左下大臼歯の精密根管治療 |
治療期間 | 2回(2週間) |
費用 | 154,000円(税込) |
リスク・副作用 | 根管治療を行った歯は、不快症状が数ヶ月継続する可能性があります。また、術直後は痛みが出る可能性があります。症状の軽減には、およそ半年から1年程度の期間が必要です。臼歯の根管治療歯は歯の破折リスクが上がるため、クラウンによる補綴治療が推奨されます。 |
監修者情報

院長 髙井 駿佑
経歴
- 2007年 県立宝塚北高等学校 卒業
- 2013年 国立鹿児島大学歯学部 卒業
- 2014年 大阪大学歯学部附属病院 総合診療部 研修修了
- 2016年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 勤務
- 2019年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 副院長 就任
- 2023年 髙井歯科クリニック 開院
資格
- 日本歯内療法学会 専門医
- 米国歯内療法学会 会員
- 日本外傷歯学会 認定医