こんにちは。豊中市緑地公園の歯科医院(歯医者)髙井歯科クリニック院長の髙井駿佑です。
今回は、根管治療中に使用する器具が折れてしまった場合についてお話いたします。
目次
ファイルという細い針状の器具
根管治療は、非常に細い根の道筋を綺麗にする治療です。
治療に使用する器具の中に、”ファイル”とよばれる細い針状のものがあります。
医療で使用する器具は規格に則って作製されており、ある程度の強さ(折れないための抵抗性)があります。
しかし、根管が非常に狭い場合や、湾曲(カーブ)が強い場合、このファイルという器具が根の中で折れて残ってしまうことがあります。
ファイルの破折は、治療中に起こりやすい偶発症
どれだけ注意をしていても、一定の確率でファイルの破折は起こりえます。
当院では、使用するファイルにもこだわり、破折が起こりにくい信頼性の高いものを使用しています。
しかし、マイクロスコープや最新の機器を使用していたとしても、100%防ぐことは難しいといえます。
では、器具の破折が起こったから、必ずしも治癒に影響するかというとそうとは言い切れません。
折れたファイル自体は、滅菌されており身体に害のないものです
根の中に使用する器具は、高圧蒸気滅菌を行っているため、それ自体が感染源(体にとって有害)となることはありません。
他の歯科医院で治療を受けた患者様から、根の中の器具の破折に関してご相談いただくことがありますが、折れた器具自体が大きな問題にはならないことが多いです。
では何が問題かというと、器具が折れた場合の最大の問題は、折れたさらに先の部位を綺麗にできないことです。
器具が折れると、そこから先の道筋にアプローチすることができず、根の先端付近までしっかりと綺麗にすることができません。
折れた器具は、除去することができます
根の中で破折した器具は、マイクロスコープを使い、適切な手法を用いることで除去することができます。
ただし、根の先端付近で折れている場合や、除去するための器具が届かない場合には、撤去することができません。
もしも折れた器具が取り除けない場合
もしも折れた器具が取れない場合の選択肢は、以下の2つです。
① 根の先の問題が治っていれば、そのまま経過観察
② 根の先が治っていなければ、外科的な治療
臨床症状やレントゲン画像から、正確に診断を下し、今後の方針などもしっかりと相談いたします。
”器具が折れている”と聞くと、とても心配になるかと思います。
しかし、必ずしもそれが問題になるわけではありません。
当院では、折れてしまった器具の除去も行っています。
お困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。
執筆・監修者情報 髙井歯科クリニック 院長 髙井 駿佑Shunsuke Takai 根管治療(歯の神経の治療)を専門とし、マイクロスコープとラバーダム防湿を用いた精密根管治療を2,000件以上担当。大阪大学歯学部附属病院での研修後、医療法人晴和会うしくぼ歯科で副院長を務め、2023年に髙井歯科クリニックを開院。日本歯内療法学会専門医として、歯科医師向けセミナーの講師や専門誌・書籍の執筆も行っています。 経歴 資格 本記事は、髙井歯科クリニック 院長・髙井 駿佑(日本歯内療法学会 専門医)が執筆・監修しています。記事の内容は診療ガイドラインや学会発表・論文等をもとに作成していますが、症状や適切な治療方針には個人差があります。気になる症状がある場合は、自己判断せず歯科医院にご相談ください。




