根管治療コラム

こんにちは。豊中市の歯科医院(歯医者)髙井歯科クリニック院長の髙井駿佑です。

今回は、根管治療を受けている間の長引く痛みについてお話いたします。

根の治療を受けたがなかなか痛みが引かない

髙井歯科クリニックが開院して1ヶ月が経ちましたが、多くの患者様から、根管治療に関するご相談を頂いています。

特に多いのが、”現在根の治療を続けているが、なかなか痛みや違和感が引かない”というご相談です。

この原因として、大きく4つのことが考えられます。

痛みが引かない原因① 歯の内部(根の中)の細菌が減っていない

根管治療は、歯の中に感染した細菌を減らす治療です。

歯の中の細菌を減らすために、器具を使ったり、薬液で洗浄したり、中に薬を詰めたりします。

しかし、歯にむし歯が残った状態で根の治療を行ったり、唾液が歯の中に入らないようにするためのラバーダム防湿をせずに根の治療を行ったりすると、歯の根の中の細菌が減少せずに、痛みが続いてしまう場合があります。

また、裸眼では見えない部分に隠れた神経の道筋や、感染した部位も、マイクロスコープを使うことで適切に処置することができます。

痛みが引かない原因② 反対側の歯と咬んだ時に当たっている

根管治療中は、できるだけ反対側の歯と咬まないようにすることを推奨しています。

根管治療の期間中は歯の内部を取り除いているため、中が空洞になった状態が続いています。

その状態で噛んだ時に反対の歯と咬み合わせが当たっていると、強く響いたり、場合によっては痛みを感じます。

そのため、根の治療開始した歯は、反対の歯(下の歯の治療中であれば、上の歯)と咬んだ時に当たらないように、かみ合わせを調整します。

さらに、治療期間中はできるだけ硬いものを咬むことを避け、根管治療中の歯ができるだけ安静になるようにお話しています。

痛みが引かない原因③ 歯が内部で割れてしまっている

歯が割れてしまっている場合、ラバーダム防湿やマイクロスコープを使って根管治療を行っても、なかなか症状がひかない可能性があります。

明かに歯が大きく割れている場合、裸眼であっても気づくことができますが、歯の内部のわずかなヒビ(クラック)は、マイクロスコープを使用しても全てが判別できるわけではありません。

歯が割れてしまっている場合には、治療が奏功せず症状が引かない可能性があり、さらに割れている歯はもとには戻らないため、抜歯をするか否かの判断が必要となります。

痛みが引かない原因④ 歯にとって刺激が強い薬を使用している

根管治療では、様々な種類の薬を使用します。

使用する薬の種類は歯科医院によって様々ですが、中には歯にとって非常に刺激の強い薬剤が使用されている可能性があります。

このような薬を使用すると、歯の痛みの閾値が下がり、ささいな刺激に対しても強い痛みとして感じるようになります。

次回は、特に原因④である薬についてお伝えいたします。

監修者情報

院長 髙井 駿佑

経歴

  • 2007年 県立宝塚北高等学校 卒業
  • 2013年 国立鹿児島大学歯学部 卒業
  • 2014年 大阪大学歯学部附属病院 総合診療部 研修修了
  • 2016年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 勤務
  • 2019年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 副院長 就任
  • 2023年 髙井歯科クリニック 開院

資格

  • 日本歯内療法学会 専門医
  • 米国歯内療法学会 会員
  • 日本外傷歯学会 認定医
clinic

〒561-0872
大阪府豊中市寺内2丁目13-1 緑地ステーションビル1F

06-4867-4850 WEB予約