根管治療コラム

こんにちは。豊中市の歯科医院(歯医者)髙井歯科クリニック院長の髙井駿佑です。

今回は、根の先の膿に対する抗生剤についてお話いたします。

抗生剤は、根の先にはあまり届かない

根の先の炎症(根尖性歯周炎)に対する抗生剤は、あまり効果がないと言われています。

これは、根の先端は骨の中に埋まっており、経口で服用した抗生剤が、血流にのって根の先端までなかなか到達してくれないからです。

患者様から「抗生剤を飲まなくても大丈夫か」というご質問をいただきますが、基本的に服用しても効果が得られません。

ただし、痛み止めは有効ですので、痛みが強い場合には痛み止めをお出しいたします。

歯ぐきの腫脹が大きい場合には服用を推奨

ただし、炎症が強く起こり歯ぐきの腫れ(粘膜の腫脹)が非常に大きい場合には、抗生剤を服用していただいています。

しかし、そのような場合を除き、基本的には通常の根管治療時には、抗生剤は不要である場合がほとんどです。

抗生剤の乱用による薬剤耐性菌問題

現在、日本だけではなく世界的にも、薬剤耐性菌が問題となっています。

薬剤耐性菌とは、日常的に抗生剤を服用することで、生物の生体内の菌がその薬に抵抗性を持ってしまうことをいいます。

どのような薬にもメリットと同時にデメリットも存在します。

根管治療中の服用薬についてご質問がありましたら、歯科医師までお気軽にお問合せください。

監修者情報

院長 髙井 駿佑

経歴

  • 2007年 県立宝塚北高等学校 卒業
  • 2013年 国立鹿児島大学歯学部 卒業
  • 2014年 大阪大学歯学部附属病院 総合診療部 研修修了
  • 2016年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 勤務
  • 2019年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 副院長 就任
  • 2023年 髙井歯科クリニック 開院

資格

  • 日本歯内療法学会 専門医
  • 米国歯内療法学会 会員
  • 日本外傷歯学会 認定医
clinic

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