症例紹介 再発した 前歯 歯科からの紹介

背景と経過

かかりつけの歯科医院にて、根管治療を受けたが根の先の膿(フィステル)が治らないことを理由に紹介された患者様です。根管治療から3ヶ月が経過していましたが、歯茎の腫れが術前と変わらず、痛みもある状態でした。

症例紹介

治療の詳細

すでに前医にて、根管治療が行われていた状態でした。治療開始前の状態が不目なため正確な判断はできませんが、ラバーダムの使用はされておらず、歯茎の腫れ(フィステル)が残存し疼痛もあるため、再根管治療を行いました。
下顎前歯は歯自体が細いため、歯にストレスを加えないよう最大限留意しながら(クラックを防ぐため)、治療を進めました。

根管洗浄次亜塩素酸ナトリウム溶液・EDTA溶液
根管貼薬なし(1回で治療を終えたため)
拡大号数35/04
根管充填バイオセラミックシーラーを用いたHydraulic condensation technique

治療経過

術後、3、6、12ヶ月の経過観察を行いました。6ヶ月時点では根尖部の透過像は残っていましたが、12ヶ月時点で根尖部の骨吸収像は消失し、良好な経過をたどっています。
歯茎の腫れ(フォステル)も、術後6ヶ月時点で消失しました。
今後、さらに長期にわたり、骨組織はより成熟していくことが予想されます。

治療詳細

主訴下の前歯の膿が治療しても治らない
治療内容下顎前歯の精密根管治療
治療期間1回
費用根管治療165,000円(税込)
リスク・副作用根管治療を行った歯は、不快症状が数ヶ月継続する可能性があります。また、術直後は痛みが出る可能性があります。症状の軽減には、およそ半年から1年程度の期間が必要です。臼歯の根管治療歯は歯の破折リスクが上がるため、クラウンによる補綴治療が推奨されます。

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執筆・監修者情報

髙井歯科クリニック 院長 髙井 駿佑(日本歯内療法学会 専門医)

髙井歯科クリニック 院長

髙井 駿佑Shunsuke Takai

根管治療(歯の神経の治療)を専門とし、マイクロスコープとラバーダム防湿を用いた精密根管治療を2,000件以上担当。大阪大学歯学部附属病院での研修後、医療法人晴和会うしくぼ歯科で副院長を務め、2023年に髙井歯科クリニックを開院。日本歯内療法学会専門医として、歯科医師向けセミナーの講師や専門誌・書籍の執筆も行っています。

経歴

  • 2007年県立宝塚北高等学校 卒業
  • 2013年国立鹿児島大学歯学部 卒業
  • 2014年大阪大学歯学部附属病院 総合診療部 研修修了
  • 2016年医療法人晴和会うしくぼ歯科 勤務
  • 2019年医療法人晴和会うしくぼ歯科 副院長 就任
  • 2023年髙井歯科クリニック 開院

資格

  • 日本歯内療法学会 専門医
  • 日本外傷歯学会 認定医
  • 日本臨床歯周病学会 認定医
  • 米国歯内療法学会 Specialist member
  • 日本医療機器学会 第2種滅菌技士

本記事は、髙井歯科クリニック 院長・髙井 駿佑(日本歯内療法学会 専門医)が執筆・監修しています。記事の内容は診療ガイドラインや学会発表・論文等をもとに作成していますが、症状や適切な治療方針には個人差があります。気になる症状がある場合は、自己判断せず歯科医院にご相談ください。

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