セカンドオピニオン事例

ご来院までの背景

歯が浮いた感じがありかかりつけの歯科医院でみてもらったところ、「歯に穴があいている」「根管治療ができない」「歯が折れている」「抜歯するしかない」と説明を受けた患者様です。レントゲンでの検査結果からは非常にシビアな状態でした。口腔内からの精査では明らかな破折線は認められなかったことから、通常の根管治療ではなく、意図的再植術を行い、口腔外からパーフォレーション(穿孔:穴があいている部位)の封鎖も行うことになりました。

実際のやりとり

こんにちは。高井です。よろしくお願いいたします。今回、根管治療ができないと言われた歯があると伺っています。どのような状態でしょうか。

はい。5年ほど前に治療を受けた右上の歯なのですが、ここ最近歯に違和感があり、近くのかかりつけ歯科で見てもらいました。レントゲンを撮ったところ、歯に穴があいている、根管治療はできないので抜歯するしかないと説明を受けました。歯が折れていると思うとも言われましたが、私としてはまだなんとか歯を残したいと思い、わずかな可能性にかけてこちらへご相談させていただきました。

そうだったのですね。ありがとうございます。
今現在、痛みや腫れはありますか?

痛みや腫れはほとんどありません。なんとなく歯が浮いたような、食事中に違和感がある程度です。なので、歯を抜くのは余計になんとか避けたいなと思っています。

そうですね。検査の結果から申し上げますと、確かに歯の中で穴があいている状態です。パーフォレーションというのですが、本来の根管とは異なる方向に穴があいていて、なんかしら材料が漏れ出ていることが推測されます。通常の根管治療では確かに厳しそうな状態ではあります。

やはり抜歯するしかないのでしょうか。

今の歯の問題点は2つあります。
ひとつは、先ほどお伝えしたパーフォレーションです。パーフォレーションは、空いた穴を埋める必要がありますが。このサイズと位置では歯の中から根管治療で封鎖するのは難しいと思います。もうひとつは、歯が割れている可能性です。先ほど歯茎の周囲を検査したところ明らかな破折は認められませんでしたが、根の中や先端で割れている可能性はあります。

この場合、治療方法としては意図的再植術という方法が挙げられます。意図的再植術とは、一度歯を抜いて、根の先の強い感染部分を切除して取り除き、空いている穴も同時に封鎖します。また、一度歯を抜いて全周を精査できるので、「歯の破折が起こっていないかどうか」も隅々まで確認することができます。

その方法であれば、治る可能性はありますか?

歯が割れている場合、残念ながら数年もつことも難しく、抜歯の適応となります。しかし、破折がなければ、歯が残ってくれる可能性は十分にあります。実際には、抜歯してみないとわかりませんが、まだ望みは残っていると思います。

よかったです。ありがとうございます。その治療をしていただいて、それでもダメならその時は諦めようと思います。

わかりました。こちらでも、歯をできる限り残せるように尽力します。すでに歯も揺れているので、抜歯自体はそこまで大変ではありません。通常の歯科治療で行う麻酔で、治療時間もそこまで長くかかりません。歯を抜いた後は、ガーゼを噛んだ状態で15分ほどお待ちいただき、その間に歯の処置をします。処置後の歯を抜いたところに戻して、治療は終了となる予定です。

終わった後の注意点などはありますか?

治療後は、かなり歯がゆれる状態になります。特に治療後2週間程度は、極力治療した歯で噛まない方がよいでしょう。1ヶ月ほどすれば、だいぶ安定してきますので、ある程度のものは食べていただいても問題ないと思います。その後、6ヶ月ほど経過を見て、問題なければ被せ物を装着して終わりです。

わかりました。ありがとうございます。ぜひよろしくお願いします。

こちらこそ。よろしくお願いします。

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根管治療ができない歯の選択肢についてはこちら>>

意図的再植術についての詳しい説明はこちら>>

監修者情報

院長 髙井 駿佑

院長

髙井 駿佑Shunsuke Takai

経歴

  • 2007年県立宝塚北高等学校 卒業
  • 2013年国立鹿児島大学歯学部 卒業
  • 2014年大阪大学歯学部附属病院 総合診療部 研修修了
  • 2016年医療法人晴和会うしくぼ歯科 勤務
  • 2019年医療法人晴和会うしくぼ歯科 副院長 就任
  • 2023年髙井歯科クリニック 開院

資格

  • 日本歯内療法学会 専門医
  • 米国歯内療法学会 specialist member
  • 日本外傷歯学会 認定医

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