虫歯の治療後からズキズキ痛みが続く患者様｜虫歯治療後の歯髄炎の原因と治療法

はじめまして。髙井です、よろしくお願いいたします。今回、左上の奥歯の虫歯の治療を受けてから強い痛みが続いていると伺っています。まずはお話から聞かせていただけますか？

そうだったのですね。後ほど神経の状態を検査しますが、今のお話を伺ったところ、根管治療が必要な状態だと考えられます。何もしていなくてもズキズキした痛みがある、というのは、神経が強い炎症を起こしているサインです。この状態になると、早めに根管治療を行い、痛みを取り除いてあげる必要があると考えられます。

この資料は、歯の神経の状態を４ステージにわけたものです。虫歯治療後、一時できにしみる感じがあったり、不快な感じがあるのは、ステージ２の可逆性歯髄炎、という状態です。この状態は、虫歯をしっかり取り除いていれば、歯の神経は健康な状態であるステージ１に戻ってくれる可能性があります。

おっしゃる通りです。ステージ３は不可逆性歯髄炎といって、強い痛みを感じる状態です。この状態では、元の健康なステージ１に戻ることはなく、徐々に歯髄壊死（ステージ４）へ進行します。そのため、早めに治療を受けることが推奨されます。

おそらく、痛みは勝手に引いてくると思います。なぜなら、痛みを感じる歯の神経が死んでしまうからです。ただ、それは治ったのではなく、より病状が進行していることを指します。神経が完全に死んでしまうと、続けて根の先の骨に炎症が広がり、周囲の骨を溶かすという問題が起こります。結局のところ、根管治療が必要な状態に変わりはありません。

承知いたしました。通常、”初めて根の中を触る歯”の場合、１回で治療を終えることができます。ただ、⚫️⚫️様の場合、強い痛みがあるという点と、根の中がやや複雑な形をしていそうという点から、治療回数は２回いただければと思います。

元々が痛みの強い状態の場合、治療後もその反応として痛みが出る可能性が高いといえます。できるだけ術後の痛みが出ないよう、しっかり治療をしていきます。よろしくお願いいたします。