根管治療コラム

こんにちは。豊中市緑地公園の歯医者(歯科医院)髙井歯科クリニック院長の髙井駿佑です。

今回は、根管治療後に行う根の中の詰め物についてお話いたします。

根の中を清掃した後は充填(詰め物)が必要

根の中の細菌を減らすために、汚染している部分を綺麗にした後は、根の中が空洞になります。

そのスペースをガッタパーチャとよばれる材料で埋めることを、根管充塡(こんかんじゅうてん)と言います。

根管充塡をした歯は、レントゲン写真でみると根の中が白い材料で満たされており、どの程度しっかりと詰められているかがわかります。

根管充塡の目的

根管充塡を行う目的として、以下のような項目が挙げられます。

  • 根の中で細菌が増えるスペースをなくす
  • 残った細菌の栄養源を断つ

根管充塡が根の問題を治すわけではない

しかし、とある研究では、根管充塡を行わなくても(根の中が空洞のままでも)、かぶせ物でしっかりと封鎖すれば、問題なく治癒するという結果も明らかになっています。

つまり、根管充塡はあくまで根の治療の主役ではなく、最も重要なことは、いかに根管内を清掃し、細菌を減らすことができるかなのです。

根管充塡が不十分でも治療をやり直す必要はない

レントゲン的に根管充塡が不十分でも、必ずしも根管治療をやり直す必要はありません。

いつ治療を受けたのか、ラバーダムを使っていたか、痛みなどの症状はないか、かぶせ物をやり替える必要があるか、などを総合的に判断し、根の再治療を行うかどうかを決定します。

根管充塡が不十分=治療がうまくいっていない、というわけではありませんので、ご安心ください。

監修者情報

院長 髙井 駿佑

経歴

  • 2007年 県立宝塚北高等学校 卒業
  • 2013年 国立鹿児島大学歯学部 卒業
  • 2014年 大阪大学歯学部附属病院 総合診療部 研修修了
  • 2016年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 勤務
  • 2019年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 副院長 就任
  • 2023年 髙井歯科クリニック 開院

資格

  • 日本歯内療法学会 専門医
  • 米国歯内療法学会 会員
  • 日本外傷歯学会 認定医
clinic

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