こんにちは。豊中市緑地公園の歯科医院（歯医者）髙井歯科クリニック院長の髙井駿佑です。
今回は、根管治療を受ける時の麻酔についてお話いたします。
基本的には麻酔は必要
根管治療を受けていただく際には、当院では１００％麻酔をしています。
その理由は、以下の２つです。
- ① 麻酔をしないと、根の中を触った時に痛みを感じるから
- ② 痛みを何度も感じると、疼痛閾値が低下するから
何度も痛みを感じると、痛みに対してどんどん過敏になります
治療中にチクチクと痛みを感じながら、治療を進めたことはありませんか？
治療中の痛みは、もしかすると多少は我慢できるかもしれません。
しかし、治療中に何度も繰り返し感じ続けると、「またあの痛みが来るのではないか…？」と強いストレスとなります。
さらに、繰り返しの痛みによって、痛みを感じる閾値（基準）がどんどん低下し、通常では痛みを感じないはずの刺激でも、痛みを感じるようになります。
一度痛みの閾値が低下すると、なかなか元の状態には戻りにくく、根管治療が終わりかぶせものを装着した後も、痛みや強い違和感に繋がりやすくなります。
このようなことを防ぐためにも、根管治療中は必ず麻酔を行い、根の中の処置を行っています。
根管治療時に麻酔をしないという考えもあります
歯科治療に関する考え方は、担当する歯科医師によってさまざまです。
歯の中の神経が壊死している（いわゆる腐っている状態）や、既に一度根の治療を受けている歯（再治療）であれば、麻酔は不要であるという意見もあります。
しかし、上記のような状態でも、一部の神経線維は生き残っている場合が多く、麻酔なしで触ると痛みを感じることがあります。
よって、当院では根管治療を受けていただく際には、必ず麻酔を行うことを推奨しています。
麻酔は、できるだけ痛みが少ない細い針を使用し、さらに薬液注入時に痛みを軽減するために、電動の麻酔器を使用しています。
また、麻酔の針を刺入する部位には表面麻酔を効かせ、より痛みが少ないように配慮しております。
私たちは、できるだけ治療中に痛みを感じないようにすることが、治療を終えた患者様が快適に過ごせるために大切だと考えています。
ただし、治療開始時に強い痛みが出ている場合や、神経の一部に炎症が強く起こっている場合には、麻酔を行ったとしても治療中に痛みや不快感を感じることがあります。
そのような場合、適切な状況判断と処置を行うことで、できるだけ患者様の負担を軽減できるようにしております。
詳しくは、来院時に歯科医師までご相談ください。
監修者情報
院長 髙井 駿佑
経歴
- 2007年 県立宝塚北高等学校 卒業
- 2013年 国立鹿児島大学歯学部 卒業
- 2014年 大阪大学歯学部附属病院 総合診療部 研修修了
- 2016年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 勤務
- 2019年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 副院長 就任
- 2023年 髙井歯科クリニック 開院
資格
- 日本歯内療法学会 専門医
- 米国歯内療法学会 会員
- 日本外傷歯学会 認定医
