痛みの原因がわからず、歯の神経についての詳しい検査と痛みの解決方法について相談に来られた４０代男性患者様

はじめまして。歯科医師の髙井です。よろしくお願いいたします。左上の痛みが強いと（問診票に）お書きいただいていますが、今の状況について、教えていただけますでしょうか。

ありがとうございます。今の痛みはどのような状態でしょうか。

痛みが強い状態なのですね。冷たいものを口に含むと痛みはありますか？また、何もしなくでもズキズキした脈打つような痛みはありますか？

痛みが強い状態なのですね。冷たいものを口に含むと痛みはありますか？また、何もしなくでもズキズキした脈打つような痛みはありますか？

わかりました。それでは一度、詳しく歯の状態を検査していきます。

お疲れ様でした。先ほど撮影したCTと、神経の状態の検査をしたところ、左上奥歯の２本とも、治療が必要な状態でした。まず、左上の一番奥歯（左上７番）は、神経が完全に壊死しており、根の先に膿がたまっている状態です。上の奥歯の根の先は、上顎洞という副鼻腔と近接しているため、歯の根の先の病変が原因で、上顎洞にも炎症を起こしています。これが、頭痛や頬あたりの鈍痛に繋がっている可能性があります。鼻がつまるような感じはありますか？

もう一つは、左上の奥から２番目（左上６番）についてです。この歯は、歯をコンコンとたたくと強い痛みがあり、温かいものでも痛みを感じていました。神経は壊死しており、噛むと痛いのはこちらが原因と考えられます。

通常のレントゲンでも診断可能な場合もありますが、詳しい情報を得ることは難しいと思われます。CTを撮影すると、奥から２番目の歯にもわずかに根の先に黒い影が見えます。しかし、一番重要なのは、先ほど行ったような複数の検査を組み合わせて診断をくだすことです。詳しい検査をするにはどうしても時間がかかりますし、知識や経験も必要となります。なかなか簡易的な検査で原因を突き止めるのは、難しいかもしれません。

承知いたしました。まとめると、「頭痛や慢性的な鈍痛は左上７番」「噛むと痛い症状は左上６番」が原因と考えられます。現在お困りの症状の方から、治療をすすめていきましょう。