インプラントが抜け落ちる原因

こんにちは。豊中市緑地公園の歯科医院（歯科医院）髙井歯科クリニック院長の髙井駿佑です。

今回は、インプラントが抜け落ちてしまう原因についてお話いたします。

インプラントが抜け落ちるのは、インプラント周囲炎が原因

現在、インプラント治療が普及すると同時に問題となっているのが、インプラントの生物学的な合併症である、インプラント周囲炎という疾患です。

インプラント周囲炎とは

インプラント周囲炎とは、一言で表すと「インプラントに発症する歯周病」です。

歯周病は、歯に付着したプラーク（磨き残し）が原因で、歯ぐきが炎症（腫れや出血）を起こし、歯を支える骨が吸収する疾患です。

インプラントは人工物であるためむし歯にはなりませんが、歯周病にはかかってしまいます。これを、インプラント周囲炎といいます。

インプラント周囲炎の特徴

インプラント周囲炎にかかると、まず初期の段階では、”歯ぐきが腫れたり、磨いた時に出血する”という状態となります。

さらに進行すると、腫れや痛みが強くなり、レントゲン画像で骨の吸収が明確に認められるようになります。

見た目でもインプラント周囲の歯ぐきが赤くなり、ぶよぶよしてきます。

インプラント周囲炎の治療

インプラントは天然の歯と違い、歯ぐきに埋まっている部分はネジ状の構造をしています。

よって、一度プラーク（バイオフィルム）が付着すると、細かな部位まで入り込んでしまい、なかなか完全に綺麗にすることができません。

インプラントの周囲炎を発症した場合は、歯ぐきを少し切開し、マイクロスコープによる拡大視野で、インプラントに感染した汚れを徹底的に落としていく処置が必要となります。

しかし、その成功率は決して高いとは言えず、一度問題が起こったインプラントを健康な状態へと戻すことは、比較的難易度が高い治療であるといえます。

 

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