新たなむし歯を防ぐ
- 2023年3月8日
- 予防歯科
新たなむし歯を防ぐ
こんにちは。豊中市緑地公園駅前の歯科医院(歯医者)髙井歯科クリニック院長の髙井駿佑です。
前回は、精密な虫歯治療を行う必要性についてお話いたしました。今回は、むし歯の予防についてです。
むし歯予防としてできること
よくCMや口腔ケア製品で「むし歯予防のために」ということばを見聞きしますが、どのような方法が虫歯予防に有効なのでしょうか?
“毎日歯ブラシと歯間ブラシをしているのに、すぐ虫歯になってしまう”という患者様は非常に多いのが現状です。
3~4か月おきに歯医者に定期検診に通っていても、どうしてもむし歯になりやすい方もいらっしゃいます。
虫歯予防の具体的な方法
虫歯を防ぐために最も有効な方法は、以下の2つです。
1.糖分を摂取する頻度を減らすこと
2.フッ素を定期的に歯に作用させること
むし歯のなりやすさ(リスク)は、患者様お一人おひとりで異なります。その理由の中には、唾液の量や質、成分など、患者様自身ではコントロールできない要因も含まれています。
しかし、上記の2つのポイントをおさえることで、むし歯のリスクが高い患者様でも、できる限りむし歯になりにくい口腔内環境を作ることができます。
詳しくは、次回のブログでお伝えいたします。
①糖分(砂糖)のコントロール
むし歯の原因となるのは糖分、特に砂糖です。砂糖は、単にどの程度の量を口にするかも重要ですが、それ以上にその“性状=どのような種類の飲食物か”が大きく影響します。
特にむし歯になりやすいもの
特に虫歯になりやすいものは、砂糖が含まれている飲料と、粘着性のあるキャラメルやソフトキャンディです。
砂糖含有の飲料は、一瞬で口の中全体に、隅々まで行き渡ります。例えばコーラであれば、500mlのペットボトルの飲料に角砂糖57g分が含まれています。つまり、ペットボトルの底から2-3cm分は、全て砂糖でできていると言えます。
また、キャラメルやソフトキャンディ、グミなどは、手軽に食べることができますが、歯と歯の間や噛む面の溝に入り込み、その部位に停滞し続けます。
重要なのは、甘いものを口に入れる頻度
さらに、甘いもので重要なことは、それを口にする“頻度”です。こまめに甘いものを口にすると、お口の中は常に虫歯菌が活性化している状態になります。
5個のキャラメルを1回で食べるのと、2時間おきに1個ずつ、5回に分けてキャラメルを食べるのとでは、後者の方が圧倒的に虫歯になりやすくなります。
日常的にこれらを飲食する習慣のある方は、「なるべく無糖のものに変える」「口にする頻度を、食後だけ、おやつの時間だけ、というように頻度を減らす」ことで、虫歯のリスクを大きく下げるこができます。
②フッ素で歯を強化
フッ素とは、歯磨き粉などに含まれている、歯を強化してくれる成分です。
毎日の歯磨き粉の使用は、フッ素を歯に浸透させることが大きな目的のひとつになります。
また、虫歯のリスクが高い患者様には、年4回(3ケ月おきの定期検診時)に、歯科医院でのみ取り扱いが可能な高濃度フッ素を塗布することで、虫歯になりにくい歯をつくることができます。
具体的なむし歯予防対策
甘いものの摂取頻度を下げることと、フッ素を歯に作用させること、この2つが、虫歯の予防にとても重要です。
当院では、患者様ひとりひとりの個別リスクに合わせて、定期検診を行っています。「新たな虫歯を防ぎたい」と思っている方は、ぜひ歯科医師、歯科衛生士へとご相談ください。