歯の移植治療
- 2023年6月28日
- 総合
歯の移植治療
こんにちは。豊中市緑地公園の歯科医院(歯医者)髙井歯科クリニック院長の髙井駿佑です。
今回は、歯を失った時に、自分の歯を移植する歯の移植治療(自家歯牙移植)についてお話いたします。
自分の歯は、他の部位に移植することができます
歯の移植とは、抜かなければならなくなった歯の部分に対して、(主に)親知らずを移植する治療です。
歯の移植治療のメリット
・自分の歯で咬むことができる
・ブリッジやインプラント、義歯などを回避できる
・両隣の歯への負担が少ない(ほぼなし)
歯の移植治療のデメリット
・移植した歯が必ずしも生着するわけではない
・咬む力が強いと、抜け落ちやすい
・将来的に、移植した歯の根が吸収する可能性がある
歯の移植治療の成功率
歯の移植治療は、特に近年日本では盛んにおこなわれていますが、海外では1980年代から研究結果が報告されています。
過去の研究では、移植した歯のおおよそ10年間の生存率が70%から90%以上とばらつきがあるものの、おおむね高い成功率であることが報告されています。
歯の移植には条件があります
移植に使う歯のほとんどは、埋まっている親知らずです。
親知らずの形態と、抜かなければならなくなった歯のサイズをCT画像で3次元的に術前に計測し、適応可能かどうかの判断が必要です。
また、移植した親知らずは、移植後2週間ほどで根管治療を行い、最終的にはクラウンによるかぶせものの治療をしなければなりません。
タバコを吸わない患者様や、年齢が若い患者様は成功率が高い
移植の成功率に影響する要因として、喫煙と年齢が挙げられます。
また、移植したままの状態で放置すると、やがて根の先の問題が起こり、早期に抜け落ちてしまう可能性があります。かみ合わせの調整や隣の歯との固定など、安定するまでは歯科医院への通院が必要となります。
歯の移植治療は、自分の歯で咬める身体に優しい治療
一般的に、歯を抜いた場合の選択肢としては、ブリッジ・インプラント・入れ歯のいずれかが挙げられますが、これらの治療法はそれぞれデメリットが存在します。
一方で歯の移植治療は、100%の成功率ではないものの、条件が整えば非常に有効な治療方法です。
歯を抜かなければならなくなり、なんとか自分の歯で咬みたいと望まれる患者様にとっては、最適な治療法ではないでしょうか。
ただし、治療が可能か否かはお口の中の状況に左右されます。
詳しくお話をお聞きになりたい患者様は、ぜひ一度ご相談ください。
(当院で行う歯の移植治療は、すべて自費診療となります。詳しくはホームページをご覧ください。)
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