1本の歯の治療にかける時間
- 2023年3月31日
- 審美歯科
1本の歯の治療にかける時間
こんにちは。豊中市緑地公園の歯科医院(歯医者)髙井歯科クリニック院長の髙井駿佑です。
前回は、自費治療と保険治療の違いについてお伝えいたしました。
今回は、その中のひとつである1本の歯の治療にかける時間についてお話いたします。
1本のかぶせものをつくるまで
① むし歯を取り除き、歯を削って形を整える
かぶせ物を作るための第一段階は、むし歯を取り除き、歯の形を整えることです。
どのようなかぶせ物にするのかによって、削る形や削る量が大きく異なります。
また、削るにあたっては、より時間をかけて(場合によってはマイクロスコープとよばれる歯科用顕微鏡を使って)行った方が精密な処置が可能ですが、その分治療時間の確保が必要となります。
②型取り
歯科医院に通院したことがある方は、一度は型取りをされたことがあるかと思います。
現在でも主流なのは粘土状の材料(印象材といいます)ですが、これは保険診療と自費診療で使用できる型取りの材料が異なります。
自費診療で使用できるものは、より精密な型取りが可能なため、完成したかぶせ物のエラーが少なくなります。
また、近年ではデジタルスキャナーによる光学印象が普及しつつあります。
従来の型取り(印象材)と比べると、材料が固まるまでの時間を省き、かつ嫌な臭いや大きく顎への負担も少なく済みます。
中には、「歯医者の型取りがとても苦手」とおっしゃる患者様もいらっしゃいます。
そのような方にとって、デジタルでのスキャンは粘土状の材料を使用しないため、ご負担を少なくしてかぶせ物の治療をできるかと思います。
当院では、デジタルスキャナーを導入していますが、スキャナーの使用は保険適応外となってしまうため、現在は自費診療のみで使用することができます。
③歯科技工士によるかぶせ物の作製
かぶせ物を作るのは、歯科医院ではなく”歯科技工所”という所で働く”歯科技工士”の方々です。
適合が良く、見た目も美しいかぶせ物を作るためには、技工士の経験と技術が欠かすことができません。
当院では、信頼できる経験豊富な歯科技工士に、かぶせ物の作製を依頼しております。
④装着
かぶせ物の装着でも、保険診療では使用できるものと出来ないものがあります(セラミックなどはその代表的なものです)。
さらに、かぶせ物装着時はより細かな咬み合わせの診査や微調整を行います。
ここでもひと手間かけることが出来るかどうかが、後々の予後や快適性につながってきます。
上記①~④は、どのようなかぶせ物であっても共通している流れです。
しかし、自費診療と保険診療では、全ての工程で使用できる材料や、一回の治療時間などが異なります。
そのため、自費診療と保険診療を比べると、自費診療のかぶせ物はより適合性がよく、長期的に見てより長持ちすることが期待できるかぶせ物を作製することができます。(もちろん保険診療のかぶせ物であっても、歯を快適で健康に使用できるように、細部まで注意を払って作製いたします。)
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