タイトル
Effect of Apical Patency on Postoperative Pain: A Meta-analysis
根管治療の術後疼痛に関するAPが及ぼす影響(メタアナリシス)
目的
APが術後疼痛に及ぼす影響を評価すること(メタアナリシス)
Materials & Methods
抽出された5つの論文をシステマティックレビューに使用
うち4つがメタ解析
RIsk of biasは2つがLow、3つがHigh
Results
APは術後疼痛を軽減する傾向がみられたが、統計学的有意差は
認められなかった
術後の鎮痛剤の服用の点でもAP vs NAPで有意差なし
術後5日時点での疼痛だけ有意差あり
Conclusion
APが術後疼痛を起こすことはなく、むしろ全体としてはAPの方が疼痛は少ない傾向
(統計学的有意差はなし)
コメント
APと術後疼痛に関するメタ解析です。前出のYaylaliのものと比べ、メタ解析が行われておりより信頼性は高いものの、論文ごとの異質性が高く、評価基準も統一されていないため、エビデンスレベルとしてはあまり高くありません。
しかし、術後疼痛の誘発を否定しただけでなく、一部で疼痛を軽減する傾向が認められたことから、APの有用性を示すために引用されることが多い論文といえます。
監修者情報

院長 髙井 駿佑
経歴
- 2007年 県立宝塚北高等学校 卒業
- 2013年 国立鹿児島大学歯学部 卒業
- 2014年 大阪大学歯学部附属病院 総合診療部 研修修了
- 2016年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 勤務
- 2019年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 副院長 就任
- 2023年 髙井歯科クリニック 開院
資格
- 日本歯内療法学会 専門医
- 米国歯内療法学会 会員
- 日本外傷歯学会 認定医