タイトル
Effect of two different concentrations of sodium hypochlorite on postoperative pain following single-visit root canal treatment: a triple-blind randomized clinical trial
2種類の濃度の次亜塩素酸ナトリウムが1回法での根管治療後の術後疼痛に及ぼす影響:三重盲検ランダム化臨床試験
目的
ヒポクロの濃度の違いによる1回法の術後疼痛を比較すること
Materials & Methods
不可逆性歯髄炎を有する下顎大臼歯の患者122名
2群に無作為分け(ヒポクロ:2.5%群 vs 5.25%群)
洗浄は30GのOpen-ended
機械的拡大:RaCeで#30/04まで
治療:すべて1回法で実施
患者も術者(筆頭著者)も濃度はわからない状態で治療
評価指標:VAS術後の疼痛を評価
統計解析:t検定、カイ二乗検定、マン・ホイットニー検定
Results
12名除外され、110名のデータを解析
年齢・性別に有意差なし
術後72時間:5.25%群の方が2.5%群よりも有意に疼痛が少ない
4, 7日目:差なし(P = 0.185)
鎮痛薬の服用数も、2.5%群の方が有意に多かった(P = 0.001)
Conclusion
5.25%ヒポクロは、2.5%溶液と比べて、不可逆性歯髄炎に対する1回法根管治療後の
初期(72時間以内)の術後疼痛を有意に軽減する効果があった。
コメント
Inclusion Criteriaに“根尖周囲組織は正常”
→薬液の押し出しが制限されていたため、高い組織溶解性が効いた結果では?
(原因は不明、あくまで推測と記載あり)
今回の論文の条件では、高濃度ヒポクロの細胞毒性のネガティブ面よりも、組織溶解性のポジティブ面の影響がより大きかったのでは?と推測されます。
執筆・監修者情報 髙井歯科クリニック 院長 髙井 駿佑Shunsuke Takai 根管治療(歯の神経の治療)を専門とし、マイクロスコープとラバーダム防湿を用いた精密根管治療を2,000件以上担当。大阪大学歯学部附属病院での研修後、医療法人晴和会うしくぼ歯科で副院長を務め、2023年に髙井歯科クリニックを開院。日本歯内療法学会専門医として、歯科医師向けセミナーの講師や専門誌・書籍の執筆も行っています。 経歴 資格 本記事は、髙井歯科クリニック 院長・髙井 駿佑(日本歯内療法学会 専門医)が執筆・監修しています。記事の内容は診療ガイドラインや学会発表・論文等をもとに作成していますが、症状や適切な治療方針には個人差があります。気になる症状がある場合は、自己判断せず歯科医院にご相談ください。
