タイトル
Effect of Different Concentrations of Sodium Hypochlorite on Outcome of Primary Root Canal Treatment: A Randomized Controlled Trial
異なる濃度の次亜塩素酸ナトリウムが根管治療の結果に及ぼす影響:ランダム化比較試験
目的
ヒポクロ濃度が治療成績におよぼす影響を評価すること
Materials & Methods
100本の下顎大臼歯(Necrosis/Chronic AP)
病変2×2mm以上
2回法でEndo
術者:筆頭著者1名 患者と評価者Blind
Group HC:ヒポクロ5%群(High Concentration)
Group LC:ヒポクロ1%群(Low Concentration)
術後疼痛:1回目の来院後24時間と1週間でVAS
治癒:術後3ヶ月おき、12ヶ月までフォロー
(評価:PAI 2人の検査者、ブラインド、一致しなければ数値高い方)
プロトコール

Results
各群残ったのは43人ずつ

治癒率の差:差なし
HC: 81.4%
LC: 72.1%
(Healed: PAI≦2 not healed: ≧3)

術後疼痛の痛:差なし
24時間後 HC: 46.67% LC: 37.78%
1週間後 HC: 46.67% LC: 37.78%
Conclusion
・ヒポクロの濃度の違いは、治療成績と術後疼痛に影響しない
・適切なヒポクロの濃度は1%であり、5%の高濃度の利点はあまりない
コメント
治療成績と術後疼痛に差はないという結果でした。結果の数値のみを見ると、低濃度の方がわずかに術後疼痛は少なく、治癒率は高濃度のほうがわずかに高い結果でしたが、統計学的有意差はありませんでした。比較的信頼できる研究かと思いますが、サンプル数の少なさと、フォローアップ期間が1年と短期であるため、より長期の経過をみた研究が必要と考えられます。
執筆・監修者情報 髙井歯科クリニック 院長 髙井 駿佑Shunsuke Takai 根管治療(歯の神経の治療)を専門とし、マイクロスコープとラバーダム防湿を用いた精密根管治療を2,000件以上担当。大阪大学歯学部附属病院での研修後、医療法人晴和会うしくぼ歯科で副院長を務め、2023年に髙井歯科クリニックを開院。日本歯内療法学会専門医として、歯科医師向けセミナーの講師や専門誌・書籍の執筆も行っています。 経歴 資格 本記事は、髙井歯科クリニック 院長・髙井 駿佑(日本歯内療法学会 専門医)が執筆・監修しています。記事の内容は診療ガイドラインや学会発表・論文等をもとに作成していますが、症状や適切な治療方針には個人差があります。気になる症状がある場合は、自己判断せず歯科医院にご相談ください。