根の先の膿に抗生剤はあまり効かない
- 2023年5月15日
- 根管治療(歯内療法)
根の先の膿に抗生剤はあまり効かない
こんにちは。豊中市の歯科医院(歯医者)髙井歯科クリニック院長の髙井駿佑です。
今回は、根の先の膿に対する抗生剤についてお話いたします。
抗生剤は、根の先にはあまり届かない
根の先の炎症(根尖性歯周炎)に対する抗生剤は、あまり効果がないと言われています。
これは、根の先端は骨の中に埋まっており、経口で服用した抗生剤が、血流にのって根の先端までなかなか到達してくれないからです。
患者様から「抗生剤を飲まなくても大丈夫か」というご質問をいただきますが、基本的に服用しても効果が得られません。
ただし、痛み止めは有効ですので、痛みが強い場合には痛み止めをお出しいたします。
歯ぐきの腫脹が大きい場合には服用を推奨
ただし、炎症が強く起こり歯ぐきの腫れ(粘膜の腫脹)が非常に大きい場合には、抗生剤を服用していただいています。
しかし、そのような場合を除き、基本的には通常の根管治療時には、抗生剤は不要である場合がほとんどです。
抗生剤の乱用による薬剤耐性菌問題
現在、日本だけではなく世界的にも、薬剤耐性菌が問題となっています。
薬剤耐性菌とは、日常的に抗生剤を服用することで、生物の生体内の菌がその薬に抵抗性を持ってしまうことをいいます。
どのような薬にもメリットと同時にデメリットも存在します。
根管治療中の服用薬についてご質問がありましたら、歯科医師までお気軽にお問合せください。
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