根管治療コラム

「20代で歯の神経を抜くと言われたけれど、このまま治療を進めてしまっていいのだろうか」「他の歯医者で説明もあまりないまま神経を抜かれてしまったけれど、あの治療は本当に適切だったのだろうか」

このようなお悩みでご相談に来られる方は少なくありません。20代で歯の神経を抜く(抜髄)こと自体は、決して珍しいことではありません。しかし、適切な条件下で抜髄を行わなければ、細菌の取り残しや再感染のリスクを高め、数年後に再治療や抜歯を招く結果になりかねません。20代という若さでその歯を失うことになれば、その後の人生で背負う負担は非常に大きなものになります。

髙井歯科クリニックでは、「神経を抜く必要がある場合こそ、最初の治療を精密に行うべきである」という考えのもと、マイクロスコープ・ラバーダム・CTを用いた精密根管治療をご提供しています。また、他院で十分な説明がないまま神経を抜かれた方に対しても、虫歯の取り残しの確認を含めた精密な再治療にも対応しております。

目次

20代で歯の神経を抜くのは珍しいことではない

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一般的に”歯の神経を抜く治療”とよばれる治療は、正しくは根管治療といいます。20代で神経を抜くことは、決して珍しいことではありません。また、根管治療はセラミック治療や矯正治療とは違い、外からは見えない治療でもあります。しかし、見えない部分だからといって、軽視してよいわけではありません。見えない歯の内部の治療だからこそ、質の高い治療を受けることが重要です。

20代で神経を抜く人の割合と背景

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日本歯内療法学会の調査データでは、20代で神経を抜く治療を受けた人は28.1%であり、20代でも約3〜4人にひとりが根管治療を受けた経験があると報告されています。つまり、歯の神経を抜くことは決して珍しいことではないといえます。

>>歯の神経を守っていますか?神経を抜いた経験者は 20 代で 3 人に 1 人、働き盛りのオトナ世代から要注意!

20代で神経を抜くことになる主な原因

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神経を抜く根管治療が必要になる原因は、歯の内部への細菌感染によるものです。特に20代で神経を抜く治療となる場合のほとんどが、虫歯の進行です。虫歯は一度治療すると、それで二度と再発しないというわけではありません。「過去に虫歯治療を受けたが、治療が不十分だったために虫歯が再発してしまい、気付いた時には神経に達していた」ということも少なくありません。虫歯になった時に、いかに再発を防ぐために精密な治療を受けることができるかが、歯の寿命に大きく影響するといえます。

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>>歯の詰め物が数年後に痛い原因は?詰め物の劣化や二次虫歯を防ぐ精密治療について

また、20代ではスポーツや事故などによって、歯にヒビが入ることがあります(外傷・クラック)。歯にヒビが入ると、その隙間から細菌感染が起こり、「虫歯ではないが神経が死んでしまい抜髄が必要になってしまった」ということもあります。根管治療が必要になった場合に重要なことは、「歯の神経がどういう状態か」を診断し、「どこから細菌が入ったか」の原因を突き止めることにあります。そのためには、根管治療だけでなく、虫歯や歯周病、咬合や外傷といった広い範囲にわたる知識が必要です。

セカンドオピニオン事例:>>前歯をぶつけて神経が死んでしまい、根管治療が必要となった患者様|外傷後の歯髄壊死と根管治療の必要性

関連記事:>>「歯の神経が死んでいる」と言われた方へ|神経の確認方法とセカンドオピニオンについて

歯の神経を抜く治療(根管治療)とは

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根管治療とは、感染した歯の神経(歯髄組織)を取り除くことで、痛みを軽減し、歯の健康寿命をできるだけ伸ばすことを目的とする治療です。多くの歯科医院で日常的に行われている根管治療ですが、歯科治療の中で最も細かな処置であるため、実は非常に難しい治療であるといえます。

根管治療の基本的な流れ

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根管治療は、単に虫歯を取り、根の中を綺麗にし、薬を詰める治療ではありません。術前の診査から、最終的な修復治療まで、一連の流れすべてに”精度”が求められます。ひとつひとつの工程の丁寧さと正確さが、治療の成功率を左右します。根管治療の具体的な方法は、以下のリンクや動画で解説しています。

>>精密根管治療の流れ

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神経を抜くべきサイン|こんな症状がある方は要注意

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根管治療が必要かどうかは、神経の検査を正確に行う必要があり、ひとつの症状で一概に判断することはできません。しかし、「ズキズキした強い痛み」「冷たい、熱いものによる長引く痛み」「歯茎の膿(フィステル)」は、神経を抜くべき典型的なサイン(根管治療が必要な症状)であるといえます。

患者様にとって、歯の神経を抜きたくないと思うのは当然のことです。しかし、根管治療が必要な状態を放置すると、症状は悪化し、最悪の場合抜歯に至ることもあります。もしも神経を抜く治療が必要になった場合には、早めに、質の高い治療を受けることが、痛みを軽減するだけでなく、歯の寿命を伸ばすことにもつながります。逆に、長期間放置しすぎて治療介入が遅れてしまう場合や、”正しい”根管治療を受けていない場合、歯の寿命は短くなってしまう可能性があります。

>>神経が死んだ歯を放置するとどうなる?リスクと治療法をわかりやすく解説

「どこで神経を抜くか」で歯の将来が変わる

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歯の神経の治療は、ほとんどの歯科医院で行われています。しかし、精密な治療が必要であるため、より高い技術の処置を希望される場合には、根管治療を専門とする歯科医院での受診が推奨されます。

実際の治療は、どのように、何をされているかを患者様が判断することはほぼ不可能であり、ある程度の事前情報から「しっかり治療してくれそうか?」を判断するしかありません。その一つの目安が”専門”という表記になりますが、専門医、専門医院、専門ドクターで意味合いは全く異なります。もちろん、これらに該当しなくとも高い技術があり、しっかりとした治療を提供している歯科医院も数多くあり、一概に言い切ることはできません。いずれであっても、「どのような環境・精度で誰の治療を受けるか」が、歯の寿命を大きく左右することは間違いないといえます。

>>根管治療の“専門”って何が違う?”専門医”による治療を大阪で選ぶ理由

根管治療の成功率は「治療の精度」に左右される

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根管治療は、正確な処置を行うための診療環境(設備や機材)が欠かせません。その中でも、マイクロスコープとラバーダム防湿は、治療のために必須であるといえます。ラバーダム防湿は、歯の内部に細菌の感染を防ぐためのゴム状のシートのような器具であり、ラバーダムなしで根管治療を成功させることはできません。また、CTや最新の治療器具も治療には必要ですが、その根底にあるのは、「根管治療を治すための知識や守るべきルールを徹底しているか」という歯科医師側の要因です。ラバーダムなしで治療が進んでいる、必要ない処置を繰り返している、虫歯が残ったまま治療をしているなど、残念ながら日本における根管治療の質は決して高いとはいえません。そのため、日本の保険診療による根管治療の成功率は、欧米の基本を遵守した治療の成功率に比べ、非常に低いことが報告されています。

>>日本の保険治療の根管治療はなぜ成功率が低いのか?根管治療の成功率と日本の歯科医療の現状について解説

精密な根管治療に必要な設備と技術

精密根管治療には、設備面と技術面の両方が必要です。たとえ最新の設備があっても、歯科医師の技術と経験がなければ精密な治療を行うことはできず、その逆も同様といえます。

マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)

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根管治療は歯の内部という非常に暗く狭い領域への治療であるため、明るいLED光源下で10-20倍に拡大可能なマイクロスコープという歯科用顕微鏡が欠かすことができません。マイクロスコープがない場合、裸眼もしくはルーペという拡大鏡を使っての処置となりますが、特に裸眼で根管内の細かな構造を把握することはほとんど不可能です。さらに、マイクロスコープは”使いこなす”ために多くの訓練と経験を要します。単に”置いているだけ”ではなく、マイクロスコープを日常的に使用していることが、根管治療の成功のためには重要な要因であるといえます。

ラバーダム防湿

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根管治療の最大の目的は、根の中の細菌を減らすことです。そのため、根管治療時には、歯の内部への細菌侵入を防ぐラバーダム防湿の使用が必須といえます。ラバーダムなしでの根管治療は、痛みが引かないだけではなく、根の問題が解決しない最も大きな要因となります。

近年ではラバーダム防湿の重要性は徐々に広まっており、使用している歯科医院も増えてきました。しかし、依然としてほとんどの歯科医院でラバーダムがないまま根管治療が行われているのが現状です。

CTによる精密診断

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CTは、歯の構造を三次元的に把握するために必要な検査です。CTなしで根管治療を行うことも可能ですが、歯根の湾曲の程度や病変の有無など、CTでしかわからない情報は無数に存在し、診断精度の向上やスムーズな治療の大きな手助けとなります。現在の最新のCTは被曝量も非常に少なく、根管治療を行う場合には必須であるといえます。

⚠️髙井歯科クリニックでは、初診時の正確な診断のために、必ずCTを撮影して検査を行います。

>>根管治療でCTは必要?原因の特定と治療を成功させるためのCT撮影の必要性と、メリット・デメリットを解説

ニッケルチタンファイル

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根管内の清掃には、ファイルという細い器具を使用します。このファイルは細い針金のような器具であり、ステンレス製のものとニッケルチタン合金のものが存在します。両方の材質のファイルをそれぞれ最適な状況で使用しますが、近年では根管内の主な清掃方法(機械的拡大・根管形成)はニッケルチタンファイルで行います。ニッケルチタンファイルは、多くのメーカーから様々な製品が販売されており、どれも同じではありません。大きさや太さ、ファイルの熱加工の違いなど、それぞれに特性・特徴があります。それらを理解した上で使用することは、歯の過剰切削を防止するだけでなく、ファイル破折というファイルが根管内で折れて留置する偶発症のリスクを軽減することにつながります。

>>根管治療で器具が折れて針が残る「破折ファイル」とは|除去の必要性と判断基準

根管治療に必要な技術

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根管治療の結果は、歯科医師の技術に大きく依存する治療です。患者様にとって歯科治療は何をされているかわからない治療と言われていますが、中でも根管治療はその最たる例であるといえます。根管治療を専門とする歯科医師であっても、過去にどのような治療を受けていたのかは、レントゲン画像から推測することしかできず、実質的には「治療した歯科医師にしか何をやったのかわからない」治療です。だからこそ、根管治療は「誰が治療をしたか」「治療をした歯科医師が根管治療に精通しているか」が非常に重要です。

他院で神経を抜かれた方へ|再治療という選択肢

かかっている歯科医院、あるいは痛みがあり初めて受診した歯科医院で、十分な説明がないまま神経を抜かれた経験がある方や、治療を受けてから帰宅し「歯の神経を簡単に抜いてしまったが大丈夫なのか?」と不安になる方は少なくありません。そのような場合、治療を続けるよりも、根管治療を専門とする歯科医院で「再治療を行う」という選択が歯を長持ちさせることにつながる可能性があります。

「説明なく神経を抜かれた」場合に考えうる懸念

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髙井歯科クリニックには、根管治療を希望して多くの患者様が来院されます。その主訴のひとつとして、「説明がないまま神経を抜かれた」というものが挙げられます。「勝手に神経を抜かれた」「痛くないのに神経を抜かれた」「治療後に神経を抜いておきましたと説明を受けた」というように、神経を抜かれてショックを受けられる方もおられます。

歯科医院には様々な方針があるため、それらが一概に悪いというわけではありません。避けるべきは、ラバーダムを使用していない、虫歯が残っているなど、根管治療を成功させるための条件が整っていないまま治療が進むことにあります。

たとえそのような場合であっても、治療終了後に再治療を行うより、治療途中のまま精密な根管治療へ移行した方が、感染の程度も低く、改善する可能性が高いといえます。

精密な再治療で改善できること

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すでに根管治療を受けている歯の再治療のことを、再根管治療(あるいは感染根管治療)といいます。再根管治療では、以前の治療で取り残された感染源や根管充填材料(根の中を封鎖する詰め物)を除去する必要があり、難易度は初回の治療よりも高くなります。そのため、再治療だからこそ、より精密さ、そして技術が必要となり、「どこで治療を受けるか」によって結果が大きく異なるといえます。

すでに神経を抜いてしまったからもう遅いということはありません。神経を抜かれてしまった場合でも、専門的な歯科医院でしっかりとした治療を受けることで、歯が健康な状態で長持ちする可能性は十分に残っています。

>>根管治療は、過去に治療を受けた歯の再治療の方が成功率が下がる〜再治療を防ぎ、歯を長持ちさせるために大切なポイント〜

「これから神経を抜く」方こそ、最初の治療が重要

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根管治療は、再治療よりもはじめて根の中を触る治療(初回治療・抜髄)の方が、成功率が高いと報告されています。根の先に病変(黒い影・膿)がある場合、抜髄の成功率はおおよそ80〜85%であるのに対し、再治療の成功率はおよそ70〜75%と低く、いかに最初にしっかりとした根管治療を受けるかで歯の予後が大きく変わります。「神経を抜かないといけないなら、ちゃんとしたところで治療を受けたい」と考え、根管治療は専門のクリニックに、その後の被せ物やその他の治療はかかりつけの歯科医院で受けられる患者様も多くおられます。初めて神経を取る治療だからこそ、治療の精度そのものが、歯が長持ちするかどうかを左右します。

>>根管治療は、過去に治療を受けた歯の再治療の方が成功率が下がる〜再治療を防ぎ、歯を長持ちさせるために大切なポイント〜

神経を抜いた歯を長持ちさせるために

20代で歯の神経を抜いた場合、その後50年以上その歯と付き合うことになります。長い年月の間に、虫歯の再発や歯周病など、様々な問題に遭遇するかもしれません。ここでは、神経を抜いた歯を長持ちさせるためのポイントを解説します。

被せ物(補綴物)の選択が歯の寿命に直結する

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根管治療を受けた歯が長持ちするかどうかの大きな要因のひとつに、クラウン(かぶせもの)が入っているかどうかが挙げられます。特に臼歯(奥歯)の場合、根管治療をした歯にクラウンが装着されて”いない”場合、歯の喪失リスクが6倍になるとの報告もあります。その他多数の研究で、「根管治療を受けた歯にはクラウンが必要」と結論づけられています。クラウンがない場合の最大のリスクは、歯根破折、つまり歯が割れてしまうことです。歯が割れてしまうと、残念ながら抜歯しか選択肢がありません。そのため、根管治療で歯の根の問題を解決した後は、できる限り隙間や段差が少ない被せ物が必要であるといえます。

>>神経を抜いた歯は被せ物が必要?部位別(前歯・奥歯)の治療と素材の選び方、再発を防ぐ方法

定期的なメンテナンスと日々のセルフケアの重要性

神経を抜いた歯は、虫歯での痛みを感じなくなるため、問題が起きても自覚しにくい状態といえます。そのため、歯ブラシを丁寧に行い、歯間ブラシやフロスを使用するといった日々のセルフケアが虫歯の再発を防ぐことにつながります。さらに、糖分の摂取頻度が高いと虫歯のリスクが高くなるため、食生活習慣の見直しも大切なポイントです。

自宅でのケアに加えて、定期的なメンテナンスによって、歯周病の進行を防ぎ、歯をいつも健康な状態に保つことも重要です。

歯の神経を抜く治療で後悔しないための歯科医院の選び方

歯の神経の治療は、どこで受けても同じではありません。ここでは、根管治療を受ける時の歯科医院の選び方をご紹介します。

歯科医院を選ぶ際に確認すべきポイント

根管治療を受ける歯科医院を選ぶ際に確認すべきポイントとして、ラバーダム防湿とマイクロスコープを必ず使用するか、そしてCTによる歯の三次元的な画像検査が可能かという点が挙げられます。これらが揃っていない場合、残念ながら根管治療の治療環境としてはベストであるとはいえません。

また、根管治療の経験が豊富か、難症例に対応しているか、専門的な処置が可能かどうかなども重要なポイントといえます。

治療の費用については、保険診療と自由診療の二つがありますが、一般的に専門性が高く質の高い治療を希望される場合、保険診療では適応の限界があり、自由診療となる場合が多いといえます。

⚠️髙井歯科クリニックでは、根管治療を含め治療はすべて自由診療のみとなります。保険診療での治療は現在行っておりません。

根管治療における保険診療と自由診療の違い

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根管治療は、国の健康保険制度で受けることができる治療です。しかし、保険診療では、国が定めた厳密なルールがあり、CTの撮影やマイクロスコープの使用は、限られた条件下でしか認められていません。また、保険診療ではラバーダムの使用の有無は要件に含まれておらず、使っても使わなくてもどちらでもよいとされており、その結果多くの歯科医院でラバーダムが使用されずに根管治療が行われています。

一方で、自由診療であれば治療内容の制約がないため、歯にとってベストと考えられる治療を受けることが可能です。もちろん、自由診療だから成功する、保険診療だから失敗する、というわけではありません。しかし、自由診療だからこそ歯にとって最適な治療方法(ラバーダム、マイクロスコープ、ニッケルチタンファイル、CT、MTAセメントなど)を選択し、十分な時間を確保した専門的な治療を受けることができます。

自由診療での根管治療の費用についてはこちらで解説しています。

>>大阪で自由診療の根管治療はいくら?保険診療との違いと詳しい治療費用を専門医が解説

髙井歯科クリニックの根管治療へのこだわり

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髙井歯科クリニックでは、日本歯内療法学会専門医として、根管治療にこだわりを持って治療を行っています。近年では自由診療での根管治療を行うクリニックも徐々に増えていますが、そこには商業的な意味合いも強く、本当の意味で根管治療に精通している歯科医院は非常に少ないのが現状です。

「一から確認し、やり直す」専門医による再治療の姿勢

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「説明がないまま神経を抜かれてしまった」という方であっても、精密な治療を行うことで歯を健康な状態で長持ちさせることは十分に可能です。すでに治療を開始している状態であっても、虫歯の取り残しの確認や歯の状態の精査を行い、歯を残すための最善の方法を考え治療を行います。そのためには、ラバーダムやマイクロスコープの使用は必須であり、髙井歯科クリニックでは、100%の歯でこれらを使用して根管治療を行います。

>>根管治療で一年以上通院中だが、痛みが変わらず続いている40代女性|根管治療の長引く痛み

難症例にも対応可能

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難症例といわれる歯の場合、「何度も治療に通っているが治らない」「痛みがあり神経を抜かれたが、治療が進まず抜歯と言われた」ということも少なくありません。

根管治療は決して簡単な治療ではありません。難しい症例(歯)に対応できるかどうかは歯科医師の専門性に左右されますが、そもそも患者様にとっては「自分の歯が難しい歯なのかどうか」を判断することはできません。必要以上に治療を繰り返してしまった結果、徐々に歯が削られてしまい歯質が薄くなり、「根の先は治っても歯は薄いままで将来破折するリスクがある状態」という状態にもなりえます。

髙井歯科クリニックでは、破折ファイルやパーフォレーション、外科的歯内療法といった「一般的には対応が難しい歯の治療」を日常的に行っており、多くの症例に対応することができます。

>>破折ファイルがあり根管治療をしても治らないと言われた【60代女性】破折ファイルとパーフォレーションの2つの偶発症を起こしていたケース_症例45

「最初から精密な治療を受けたい」方へ

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神経を抜く治療が必要となったが、「神経を抜かないといけないなら、ちゃんとしたところで治療を受けたい」という方も当院には多く来院されます。

また、歯の神経の痛みを歯髄炎といいますが、歯髄炎の状態では正確かつ精密な治療を行わなければ、痛みが引かないだけでなく、痛みが長引いたり、悪化したりする場合もあります。可能であればはじめからラバーダム防湿を行い、精密な治療を受けることが推奨されます。

一般的に根管治療は回数がかかる治療と言われますが、正しく行えば1〜2回の治療で完了します。少ない回数でしっかりとした治療が受けられるからこそ、ご自身で調べて、根管治療は難しいと知り、遠方からも多くの患者様が来院されています。

神経を抜かないといけないと言われ、歯を大切にしたいという患者様は、ぜひ一度ご相談ください。

まとめ 20代で歯の神経を抜くなら「どこで治療を受けるか」を慎重に

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20代で歯の神経を抜くことは、決して珍しいことではありません。大切なのは、「神経を抜くかどうか」だけでなく、「どのような診断のもとで、どのような環境で、誰が治療するか」です。

歯の神経を抜いた歯は、その後何十年も使っていく大切な歯だからこそ、最初の根管治療の質、治療後の被せ物の精度、そして定期的なメンテナンスが将来を大きく左右します。

後悔しないためには、痛みだけ、すぐ見てもらえるかどうかだけで判断せず、マイクロスコープ・ラバーダム・CTなどを用いた精密な診断と治療を受けられる歯科医院を慎重に選ぶことが重要です。

Q&A|20代で神経を抜くことへの不安にお答えします

20代で神経を抜いた歯の寿命はどのくらい?

神経を抜いた歯が8年後に生存している(口の中に残っている)確率は、97%であるとの報告があります。つまり、しっかりとした治療を受けた場合、高い確率で10年近く歯を維持することができるといえます。しかし、それ以上の年数、20年や30年といった長期的なデータはあまりありません。根管治療を受けた歯が長持ちするかどうかは、「歯そのものがしっかりしているかどうか(残存歯質量)」、そして「治療を繰り返しているのか、一度の治療でしっかりと治しきれているかどうか(初回の治療か再治療か)」が大きな分かれ道となります。

神経を抜いた後、痛みはどのくらい続く?

神経を抜いた後の痛みは、短期的には術後2〜3日程度続く場合があります。治療直後の痛みは、治療の刺激に対する副作用のようなものであり、通常は痛み止めでコントロールできる範囲で起こります。

一方で、神経を抜いた後の中長期的な痛みは、数週〜数ヶ月かけて徐々に軽減する場合もあります。これは痛みというよりも違和感や不快症状であり、患者様自身の痛みへの感受性にも影響されます。

>>歯の神経を抜くのは痛い?治療中・治療後の痛みと適切な対処法を解説

神経を抜くと歯はどうなる?見た目への影響は?

歯の神経を抜いても、歯そのものには見た目の大きな変化はありません。神経が死んだ場合に「歯が黒く変色する」というご心配があるかと思いますが、歯の変色は歯髄組織が壊死し、歯髄の血管成分が歯の内部に浸透することで起こります。そのため、神経を抜いた後は、基本的には大きな変色は起こりません。

また、根管治療を受けた歯は、特に奥歯の場合は噛み合わせの調整を行い、治癒が確認できた後に仮歯、そして最終的なかぶせもの(クラウン)へ移行します。

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根管治療で通院中ですが痛みがあります。原因と治す方法はありますか?

根管治療を受けていて痛みがある場合、「ラバーダムを使用していない」「虫歯が残ったまま治療している」「根の中の歯髄組織が取りきれていない」「麻酔をせずに治療が行われている」など、様々な原因が考えられます。

根管治療は歯科治療の中でも特に精密さが必要な処置であり、診療環境によっては治療の限界もあります。通院中で痛みが続いている場合には、専門のクリニックへの相談もひとつの選択肢であるといえます。歯の状況にもよりますが、通常根管治療を精密に行う場合、治療は1回もしくは2回で完了します。

>>根管治療で通院中だが痛みが引かない原因は?考えられる5つの原因を専門医が詳しく解説

自由診療(自費治療)で根管治療が失敗する可能性はありますか?

はい。自由診療であっても、治療が失敗する可能性はあります。根管治療がうまくいく確率(成功率)は、治療前の状態にもよりますが、おおよそ70〜90%程度です。ラバーダムやマイクロスコープを使用し、できる限りの治療を行いますが、100%治るということは決してありません

一般的に成功率が高いと言われる初めて根の中を触る治療(抜髄・初回治療・Initial Treatment)であっても、成功率は90%程度です。つまり、10本に1本は治らないといえます。治癒しない場合には、外科的歯内療法を行うか、抜歯という二つの選択肢となります。

20代で歯の神経を抜くリスクは?

歯の神経を抜く一番のリスクは、歯質の切削に伴い将来的に歯根破折が起こるリスクが高まることです。それを防ぐためには、必要以上に歯を削らず歯質を温存しつつ、確実に感染している歯髄を取り除くことにあります。また、神経を抜くと歯が脆(もろ)くなって折れやすいという意見を目にしますが、現代では根管治療による歯の物性の変化については否定されています。

また、20代で歯の神経を抜いた場合、平均寿命まで50年以上その歯を使い続けるということになります。根管治療は、初めて神経を取る処置が最も成功率が高く、再治療になればなるほど成功率は低下し、残存歯質も少なくなります。そのため、20代だからこそ、精密な治療を受けることで、歯をできるだけ長持ちさせることが大切であるといえます。

>>根管治療は(神経を取ると)歯がもろくなる? 歯が折れやすい原因と対策を根管治療専門医が解説

20代で歯の神経を抜く割合は?

日本歯内療法学会専門医の調査では、20代のおおよそ3〜4人に一人は、歯の神経を抜く治療を受けたことがあると報告されています。つまり、20代で歯の神経を抜くことは、決して珍しいことではないといえます。

20代で歯の神経を抜くことになる原因は?

20代で歯の神経を抜く原因として最も多いのが、虫歯の進行によるものです。虫歯が進むと、歯の内部に細菌が広がり、歯の神経(歯髄)は死んでしまいます。また、その途中段階として、ズキズキした痛みが広がる歯髄炎という状態になり、歯髄炎でも歯の神経を抜く治療が必要となります。

>>歯髄炎とは?ズキズキ痛む症状・原因と治療法・神経を残すか抜くかの判断基準

神経を抜いた歯を長持ちさせる方法は?

神経を抜いた歯の生存率(口の中に残っている確率)に影響する最も大きな要因は、神経を抜いた歯に被せ物(クラウン)が装着されているかどうかです。特に奥歯の場合、根管治療を受けてクラウンが入っていない場合、抜歯になるリスクが6倍になるとのデータもあります。特に20代で虫歯になった場合、狭い範囲の虫歯が深く進行していることもあり、そのような場合に「なるべく歯を削らない」ことを優先し、最終的にレジンの詰め物で治療を終えてしまうケースにも遭遇します。しかし、根管治療後にはクラウンで歯の全周を被覆することが、歯の破折を防ぐためにも非常に重要であり、歯を長持ちさせるために必要であるといえます。

>>神経を抜いた歯は被せ物が必要?部位別(前歯・奥歯)の治療と素材の選び方、再発を防ぐ方法


監修者情報

院長 髙井 駿佑

経歴

  • 2007年 県立宝塚北高等学校 卒業
  • 2013年 国立鹿児島大学歯学部 卒業
  • 2014年 大阪大学歯学部附属病院 総合診療部 研修修了
  • 2016年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 勤務
  • 2019年 医療法人晴和会うしくぼ歯科 副院長 就任
  • 2023年 髙井歯科クリニック 開院

資格

  • 日本歯内療法学会 専門医
  • 米国歯内療法学会 会員
  • 日本臨床歯周病学会 認定医
  • 日本外傷歯学会 認定医
clinic

〒561-0872
大阪府豊中市寺内2丁目13-1 緑地ステーションビル1F

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